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親の家ではあっても、良人の愛を失った女になって帰って行くことは、夫人の決心のできかねることであった。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(31 真木柱)」(1914)
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母君さえ死んでいなかったならと、またこの悲しみを新たにすることになったのであった。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(25 蛍)」(1914)
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むらさきのふぢばかまをば見よといふ二人泣きたきここち覚えて (晶子)尚侍(なないし=宮中に仕える高位の女官)になっ……
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(30 藤袴)」(1914)
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身にしみて物を思へと夏の夜の蛍ほのかに青引きてとぶ     (晶子)源氏の現在の地位はきわめて重いが、……
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(25 蛍)」(1914)
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人と接触をせずに奥に引き入ってばかりいることも、気高いようであまり感じのいいものではない。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(26 常夏)」(1914)
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天地に春新しく来たりけり光源氏のみむすめのため     (晶子)源氏が十一歳の姫君の裳着の式(もぎのしき=女子の成……
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(32 梅が枝)」(1914)
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あやふやな後宮の地位を与えられているようなことは、女として幸福なことではないのだ。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(31 真木柱)」(1914)
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なかなかに折りやまどはん藤の花たそがれ時のたどたどしくば
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(33 藤のうら葉)」(1914)
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源氏が十一歳の姫君の裳着の式を上げるために設けていたことは並み並みの仕度ではなかった。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(32 梅が枝)」(1914)
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春の夜のもやにそひたる月ならん手枕かしぬ我が仮ぶしに    (晶子)二月の二十幾日に紫宸殿(ししんでん=宮中の正殿……
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(08 花宴)」(1914)
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自分は前世にどんな重い罪障があってこの苦しみに堪えなければならないのだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(22 玉鬘)」(1914)
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さくら散る春の夕のうすぐもの涙となりて落つる心地に     (晶子)冬になって来て川沿いの家にいる人は心細い思いを……
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(19 薄雲)」(1914)
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自分の気持ちをほのめかしてだけでも言うことのできる母というものを玉鬘は持っていなかった。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(30 藤袴)」(1914)