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学識あり、才能あるものが、いつまでか一少女の情にかゝづらひて、目的なき生活(なりはひ)をなすべき。
森鷗外「舞姫」
背景解説
頭が良くて才能がある人間が、恋愛にハマって人生の目的を見失うってあり得ないよね?って主人公が自分に言い聞かせてる瞬間。要は「愛する女性のために人生を棒に振るなんて、そんなのはダメだ」という理性と「でも彼女を失うことはできない」という本心がぶつかってるわけ。学問か恋愛か、二者択一を迫られた時の人間の弱さと苦しさがめっちゃ伝わってくる。
でも結局、この主人公はどちらを選ぶのか——その選択が彼の人生をどこまで破壊していくのかが、この物語の全部。
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『舞姫』の他のひとふみ
きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写して誰にか見せむ。
森鷗外
我母は余を活きたる辞書となさんとし、我官長は余を活きたる法律となさんとやしけん。辞書たらむは猶ほ堪ふべけれど、法律たらんは忍ぶべからず。
森鷗外
我を救ひ玉へ、君。わが恥なき人とならんを。
森鷗外
嗚呼、余は此書を見て始めて我地位を明視し得たり。恥かしきはわが鈍(にぶ)き心なり。
森鷗外
嗚呼、何等の特操なき心ぞ、「承(うけたま)はり侍(はべ)り」と応(こた)へたるは。
森鷗外
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