悲しき玩具
石川啄木0年)
詩・短歌・俳句137,568孤独悲哀家族
あらすじ — リアルすぎる病み詩集
啄木が死の前年に記した最後の歌集で、病床での心境を克明に描いた連作短歌。生活苦と病魔に苦しみながらも、日常の些細な出来事に心を寄せる啄木の姿が痛切に歌われている。酒を飲んでは後悔し、本を買いたいと妻にせがみ、子供の玩具で遊ぶ自分への自嘲。やがて病院に入院し、看護婦の手の温もりに安らぎを求める一方で、革命への想いを捨てきれない複雑な心境。故郷への郷愁と妻子への愛情、そして迫りくる死への恐怖と諦観が交錯する。タイトル通り、人生を「悲しき玩具」と捉えながらも、最期まで生への執着を失わない啄木の魂の軌跡が、簡潔な短歌形式の中に凝縮されている。近代短歌史上最も切実で生々しい病床詠として名高い。
この作品のひとふみ
本文を読む →