俺たちには、俺たちしか味方がねえんだな。初めて分かった
小林多喜二蟹工船」(1929)
それを受けた大理石のような白い美しい手はどこにも見つかりません。
有島武郎小さき者へ」(1918)
私の出費は一年間でたった二十七ドル、四分の一セントだった。
ソロー森の生活」(1854)
一夜のうちに姉の姿は消えて、そこに一本の柳となっていたのです。
小川未明赤い船」(1922)
現実の世界が全く身に合わなく思われてくる。
梶井基次郎Kの昇天」(1926)
教師というものは実に楽なものだ。人間と生まれたら教師となるに限る。
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
娘は、赤いろうそくを、自分の悲しい思い出の記念に、二、三本残していったのです。
小川未明赤い蝋燭と人魚」(1921)
はんの木は本当に砕けた鉄の鏡のように輝き
宮沢賢治やまなし」(1923)
人間の多くは金銭においてではないが、うららかな時間と夏の日において富んでいる。
ソロー森の生活」(1854)
女は、自分の運命を決するのに、微笑一つでたくさんなのだ。
太宰治女生徒」(1939)
老いぼれて飛ばず鳴かない遠い方の森のふくろうが笑うだろうか
柳田国男遠野物語」(1910)
奥さん、あなたはどうして、この事件に、そんな深い興味をお持ちなんですか
江戸川乱歩黒蜥蜴」(1934)
新政府の信用も、まだそんなに民間に薄いのか
島崎藤村破戒」(1906)
明治の木にはとうてい仁王は埋まっていないものだと悟った
夏目漱石夢十夜」(1908)
妾は盲人なれども鼻は確たしかなり、々そうそうに去って含嗽をせよ
谷崎潤一郎春琴抄」(1933)
おかげ様で私も一人前の仙人になれました。
芥川龍之介仙人」(1922)