一握の砂
石川啄木1910年)
詩・短歌・俳句4225,080孤独抒情詩
あらすじ — 心の叫びを短歌に込めた青春
石川啄木の代表的な歌集で、明治四十一年夏以降の作品一千余首の中から五百五十一首を選んで収めた短歌集である。作品は五つの章に分かれており、それぞれ「我を愛する歌」「煙」「秋風のこころよさに」「忘れがたき人人」「手套を脱ぐ時」で構成されている。 啄木は故郷岩手を離れ、函館、札幌、東京を転々とする中で、貧困と病気に苦しみながら創作した。歌集には、東海の小島で蟹と戯れて泣く孤独感、「はたらけど/はたらけど猶わが生活楽にならざり/ぢっと手を見る」に象徴される生活苦への嘆き、故郷への郷愁、家族への愛情、そして現代都市生活への違和感が率直に歌われている。 三行書きという独特の形式を用いて、従来の短歌の格調を破り、散文的で口語的な表現を取り入れた画期的な作品集である。青年期の心の葛藤と社会への不満を、時には激しく、時には繊細に表現した近代短歌の出発点となった記念すべき歌集として、今なお多くの読者に愛され続けている。
この作品のひとふみ
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