どんよりとくもれる空を見ていしに人を殺したくなりにけるかな
石川啄木一握の砂」(1910)
狂気どうしようもない鬱屈した気持ちに支配されているとき
みだれ髪を京の島田にかへし朝ふしていませの君ゆりおこす
与謝野晶子みだれ髪」(1901)
恋愛愛する人との朝を想像するとき
あなたが産んだという賢一郎は二十年も前に築港で死んでいる。
菊池寛藤十郎の恋」(1919)
決意親への絶望と決別を表明するとき
何事も無力な母のそばにおりましては気の毒でございます。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(19 薄雲)」(1914)
自己犠牲自分の力不足を痛感するとき
死んだ気で生きていこうと決心しました。
夏目漱石こころ」(1914)
諦め絶望の底にいるとき
流転の相はこの通りだ。昼となく夜となく流れてやまない。
下村湖人現代訳論語」(1949)
無常時の流れを感じるとき
人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。
太宰治走れメロス」(1940)
決意信頼関係に悩んだとき
しらじらと夜が明けていたのである。
太宰治」(1947)
安堵長い夜がようやく終わったとき
もし速度が光速度に達するならば、物体は一平面に押しつぶされてしまいます。
アインシュタイン相対性理論」(1916)
驚き理論の極限を想像するとき
一人より女夫の方がええいうことでしょう
織田作之助夫婦善哉」(1940)
希望困難を乗り越えて絆を確認するとき
俺に父親てておやがあるとしたら、それは俺の敵かたきじゃ。
菊池寛父帰る」(1917)
憎悪親子関係に悩むとき
どれだけ愛されているという自信があってその中へ出て行けるだろう
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(18 松風)」(1914)
不安新しい環境に飛び込むことを迷っているとき
私は癖として都の話を聞くのが病でございます
泉鏡花高野聖」(1900)
切なさ孤独な環境で外の世界に憧れるとき
私がいなくなっても、もう姉さんたちは一生遊んで暮せるでしょう。
太宰治畜犬談」(1939)
哀愁自分の役目が終わったと感じ、去り際を考えているとき
あなたのことなどといっしょにするのは間違いですよ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(24 胡蝶)」(1914)
狼狽図星を突かれて慌てるとき
「いき」は「浮かみもやらぬ、流れのうき身」という「苦界」にその起原をもっている。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
哀愁人生の辛さを味わい尽くしたとき
幽異いうれいになっても取殺すぞ
樋口一葉たけくらべ」(1895)
復讐心深く傷つけられたとき
「さ、これでいいか」と、男のような口調で言いました。
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
支配力関係が逆転するとき
この世界に、論理の通らない世界のあること。
中井正一美学入門」(1941)
怒り理不尽な現実に直面したとき
おまえらは、わしの心に勝ったのだ。
太宰治走れメロス」(1940)
感動相手の心を変えることができたとき