袖濡るる露のゆかりと思ふにもなほうとまれぬやまと撫子。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(07 紅葉賀)」(1914)
切なさ禁じられた恋に苦しむとき
そしてよだかの星は燃えつづけました。いつまでもいつまでも燃えつづけました。
宮沢賢治よだかの星」(1934)
静寂永続する美しさに触れたとき
おかげ様で私も一人前の仙人になれました。
芥川龍之介仙人」(1922)
喜び長年の努力が実を結んだとき
天国は彼らの話によると、封建時代の城に似たデパートらしい。
芥川龍之介猿蟹合戦」(1923)
皮肉権力者の偽善を見抜きたいとき
半年以上もすれば梅の花が咲いて来る。果して病人の眼中に梅の花が咲くであろうか。
正岡子規病床六尺」(1902)
不安自分の余命を考えるとき
人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。
太宰治走れメロス」(1940)
決意信頼関係に悩んだとき
人間は永遠に堕ち抜くことはできないだろう。なぜなら人間の心は苦難に対して鋼鉄のようではありえない。
坂口安吾堕落論」(1947)
希望自分の弱さを責めすぎて立ち直れなくなったとき
人間は誰でも猛獣使いであり、その猛獣に当たるのが、各人の性情だという。
中島敦山月記」(1942)
覚悟自分の中にある負の感情と向き合わなければならないとき
へべれけに酔っ払いたいなあ。そうして何もかも打ち壊して見たいなあ。
葉山嘉樹セメント樽の中の手紙」(1926)
怒り理不尽な現実に直面して、やり場のない怒りを抱えているとき
あんなことをなぜしてしまったんだろう。取り返しのつかないことになってしまった。
有島武郎一房の葡萄」(1920)
悔恨過ちを犯してしまった直後
そこで考え出したのは、道化でした。
太宰治人間失格」(1948)
諦念人間関係で苦しみ、生き延びる手段を見つけたとき
進潮、退潮、潮よく動いて海長えに清く、春季秋季、よく移って年永く豊かならんである。
幸田露伴努力論」(1912)
調和人生のリズムを見失いそうになったとき
二年の後には、激しく往復する踏み木が睫毛(まつげ)をかすめても、絶えて瞬くことがなくなった。
中島敦名人伝」(1942)
狂気極限まで努力したとき
われわれに邪魔のあるのはもっとも愉快なことであります
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
ユーモア困難や逆境に直面しているとき
俺たちに父親があるものか、あればあんな苦労はしていない。
菊池寛藤十郎の恋」(1919)
怒り理不尽な現実に直面して怒りが爆発するとき
呪われた意地につきまとわれているゼラール中尉を憫まずにはいられなかった。
菊池寛」(1920)
哀愁頑固な人を見て複雑な気持ちになる時
朧月夜に似るものぞなき
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(08 花宴)」(1914)
陶酔美しい夜に心を奪われたとき
大衆は静かな絶望の生活を送っている
ソロー森の生活」(1854)
衝撃人生に疑問を感じたとき
あの人は棺に入らないで回転窯の中へ入ってしまいましたわ。
葉山嘉樹セメント樽の中の手紙」(1926)
哀愁大切な人を普通でない形で失ったとき
見ないでいることは堪えられない気がするのもにわかな愛情すぎるね
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(18 松風)」(1914)
慈愛子供への愛情が溢れているとき