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注文の多い料理店
宮沢賢治(1924年)
約14分
5,546字
あらすじ — レストランの「注文」、よく読んだら自分が料理される側だった
山奥で迷った二人の紳士が見つけた西洋料理店「山猫軒」。扉を開けるたびに「髪を整えてください」「クリームを塗ってください」と不思議な注文が続く。最初は「さすが一流店だ」と喜んでいた二人だが、だんだん様子がおかしくなっていく。気づいたときにはもう遅い――。賢治が描く最高に皮肉で怖い童話。読み終わったあと、思わず笑ってしまうのに、どこかゾッとする。
この作品のひとふみ
当軒は注文の多い料理店ですから どうかそこはご承知ください
宮沢賢治
髪をきちんとして、 それから靴の泥を落してください。
宮沢賢治
からだに塩をたくさんよくもみ込んでください。
宮沢賢治
いろいろ注文が多くて うるさかったでしょう。 お気の毒でした。 もうこれだけです。
宮沢賢治
二人は泣きました。泣いて泣いて泣いて泣きました。
宮沢賢治
お客さまがた、ここで髪をきちんとして、 それからはきものの泥を落してください。
宮沢賢治
ぼくは二千四百円の損害だ
宮沢賢治
どうも腹が減った。さっきから横っ腹が痛くてたまらないんだ。
宮沢賢治
これはきっとその注文というのは、 こっちへ来た人にいろいろ注文をつけて、 その人をたべるんだよ。
宮沢賢治
けれども、さっき一ぺん紙くずのようになった二人の顔だけは、 東京に帰っても、お湯にはいっても、 もうもとのとおりになおりませんでした。
宮沢賢治
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