行くと来とせきとめがたき涙をや絶えぬ清水と人は見るらん
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(16 関屋)」(1914)
切なさ昔の想い人と偶然再会してしまったとき
天子様もとうとうお隠れになる。俺も……
夏目漱石こころ」(1914)
予感明治天皇崩御の知らせを聞いたとき
母は私にも別れの言葉もいうひまもなかったのか、それきり私は会えなかった。
室生犀星幼年時代」(1919)
哀愁大切な人を突然失ったとき
人が自分を知ってくれないということは少しも心配なことではない。
下村湖人現代訳論語」(1949)
静寂評価されないことに悩むとき
短い人生もああした人といっしょにいれば長生きができるだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(28 野分)」(1914)
恋慕運命の人に出会ったとき
あなたが産んだという賢一郎は二十年も前に築港で死んでいる。
菊池寛藤十郎の恋」(1919)
決意親への絶望と決別を表明するとき
私は黙って俯向うつむいていた。何を言っても駄目だ。何も言うまいと心で誓った。
室生犀星幼年時代」(1919)
諦念理不尽な扱いに耐えるとき
この糸にすがりついて、どこまでも登って行けば、きっと地獄から抜け出せるに違いありません。
芥川龍之介蜘蛛の糸」(1918)
希望絶望の淵で一筋の光を見出したとき
武蔵野を除いて日本にこのような所がどこにあるか。
国木田独歩武蔵野」(1898)
郷土愛故郷や愛する土地について語るとき
私には、行くところがあるの
太宰治斜陽」(1947)
決意新しい道を選ぶとき
恋しい藤壺の宮によく似ているからだと気がついた瞬間にも、思慕の涙が熱く頬を伝わった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(05 若紫)」(1914)
切なさ忘れられない人の面影を別の人に見つけたとき
私は信頼されている。
太宰治走れメロス」(1940)
希望信じてくれる人がいることを思い出したとき
人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。
坂口安吾堕落論」(1947)
覚悟完璧でいることに疲れ果てたとき
進潮、退潮、潮よく動いて海長えに清く、春季秋季、よく移って年永く豊かならんである。
幸田露伴努力論」(1912)
調和人生のリズムを見失いそうになったとき
人生は悲しいものだと大臣は思った。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(21 乙女)」(1914)
哀愁予期せぬ現実を知ったとき
京は広い所ですから、よいこともきっとあって、安心がさせていただけると思います。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(22 玉鬘)」(1914)
希望困難な状況でも前向きに生きようとするとき
私は母の手紙の言葉をここで繰り返すことに耐えられない。涙が流れ込んできて、筆を持つ手の動きが止まるからだ。
森鷗外舞姫」(1890)
悲しみ大切な人を失ったとき
どんなに私は悲しかっただろう
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(14 澪標)」(1914)
孤独大切な人が他の人に心を向けていることを知ったとき
底のきれいでない水に映る月は曇らないはずはないのだからね
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(26 常夏)」(1914)
皮肉人の過去の行いを振り返るとき
自分で自分がわからない気もする中将だった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(33 藤のうら葉)」(1914)
困惑恋に悩んでいるとき