こいつはどうだ、やっぱり世の中はうまくできているねえ。
宮沢賢治注文の多い料理店」(1924)
生きていればいいたい事はいいたいもので、毎日見るものは新聞雑誌に限っていれど、それさえ読めないで苦しんでいる時も多い。
正岡子規病床六尺」(1902)
多くの人々は一度も本当の自分に巡り合わずに死んでいっているのである。
中井正一美学入門」(1941)
曖昧な立場にいて自身は苦労をし、人からは嫉妬をされなければならない自分であるらしいと玉鬘は嘆かれるのだった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(30 藤袴)」(1914)
親から子と次第に人間の価値は落ちていきまして、子は親ほどだれからも尊敬されず、愛されもしないのだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(29 行幸)」(1914)
「この女は臭い腋臭だ、とても臭いや!」
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
今まで仲のよかった旅人が仲が悪くなり、相手の友情を信用しなくなります。
坂口安吾桜の森の満開の下」(1947)
ただ生死の別れだけが私たちを引き離すものだと思います。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(23 初音)」(1914)
人生は何事もしないには余りに長いが、何事かをするには余りに短い。
中島敦山月記」(1942)
俺は世の中を駆けて通った。そしてあらゆる歓楽を、髪を掴んで引き寄せるようにした。
ゲーテファウスト」(1808)
真の懐疑家はソフィストではなくてソクラテスであった。
三木清人生論ノート」(1941)
こんなおいしいご飯を食べたことはないと思うほどだった。
有島武郎生れ出づる悩み」(1918)
俺に父親てておやがあるとしたら、それは俺の敵かたきじゃ。
菊池寛父帰る」(1917)