娘は、赤いろうそくを、自分の悲しい思い出の記念に、二、三本残していったのです。
小川未明赤い蝋燭と人魚」(1921)
哀愁別れの瞬間に何かを残すとき
希望はあらず、さてはまた、懺悔もあらず。
中原中也山羊の歌」(1934)
絶望夢を諦めなければならないとき
あなたの神様、嘘の神様よ
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
怒り価値観の違いで対立したとき
私だって昔は浅草の父の屋台で、客あしらいは決して下手ではなかったのだから。
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
決意過去の経験を頼りに新たな挑戦に臨むとき
日本一の桃太郎は犬猿雉の三匹の忠義者を召し抱えた故、鬼が島へ征伐に来たのだ。
芥川龍之介桃太郎」(1924)
困惑理不尽な理屈に直面したとき
私は仙人になりたいのだから、そういう所へ住み込ませてください。
芥川龍之介仙人」(1922)
好奇心周りが現実的なことばかり考えているとき
本当の神様はもちろんたった一人です
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
決意自分の信念を貫こうとするとき
男一匹なる句は一種爽快なる感想を人に与える。
新渡戸稲造自警録」(1916)
決意男らしさとは何かを考えるとき
これは軽薄な花なものか。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(33 藤のうら葉)」(1914)
信頼愛を信じたいとき
なかなかに折りやまどはん藤の花たそがれ時のたどたどしくば
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(33 藤のうら葉)」(1914)
謙遜招待を受けて迷うとき
幸福は一生、来ないのだ。それは、わかっている。
太宰治女生徒」(1939)
諦念人生の現実を受け入れようとするとき
わたし雷さまより光るのがいやなの。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
怯え雷が鳴っているとき
お前さんは真っ先に私の肥料になったんだねえ
谷崎潤一郎刺青」(1910)
狂気自分の本性が覚醒したとき
私たち間違っていた。お利口すぎた。
太宰治葉桜と魔笛」(1939)
悔恨真面目すぎて人生を損していると気づいたとき
もう三月の末だった。
フランツ・カフカ変身」(0)
希望新しい季節の始まりを感じるとき
あなた、自分の部屋の中で、ただ読むと書くばかりです。
小泉節子思い出の記」(1908)
心配大切な人の生き方を案じるとき
私はもう沈黙したいと思っている。
下村湖人現代訳論語」(1949)
諦念言葉の無力さを感じるとき
俺が死んだら、どうかお母さんを大事にしてやってくれ
夏目漱石こころ」(1914)
切なさ父が死を悟ったとき
私が疑うということから私は有るということが帰結する。
デカルト省察」(1641)
洞察論理的思考の力を実感したいとき
いくそ度君が沈黙に負けぬらん物な云ひそと云はぬ頼みに
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(06 末摘花)」(1914)
恋慕相手の反応がないことにもどかしさを感じるとき