すべてのことは昔より悪くなっていく末世でも、仮名の字だけは近頃の方がよくなった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(32 梅が枝)」(1914)
希望時代の変化に悲観的になったとき
美は常に、無限に変わりつつあるといえる。
中井正一美学入門」(1941)
無常変化の時代に立ち向かうとき
鏡は自惚れの醸造器であるごとく、同時に自慢の消毒器である
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
洞察真実を悟るとき
青春というものは、ずいぶん大事なものなのよ。
太宰治葉桜と魔笛」(1939)
諦念昔の純粋さを失った自分に気づいたとき
ひょっとしたら、私は大変みだらな女なのかもしれない。
太宰治待つ」(1942)
自己嫌悪自分の本心に疑いを抱くとき
「いき」の研究は民族的存在の解釈学としてのみ成立し得るのである。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
決意学問研究の方法論について考えるとき
文明の事を行う者は私人の人民であり、その文明を護る者は政府だ
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
使命感社会を他人任せにしそうになったとき
真の懐疑家はソフィストではなくてソクラテスであった。
三木清人生論ノート」(1941)
畏怖知的誠実さとは何かを考えるとき
子供よりも親が大事。
太宰治魚服記」(1933)
虚勢自分を守るために強がりたいとき
まるで疲れ果てた人のように仰向けに寝ていた。
柳田国男遠野物語」(1910)
哀愁人生の疲労感を抱いているとき
われらは新たな美を創る 美学は絶えず移動する
宮沢賢治農民芸術概論綱要」(1926)
好奇心既存の価値観に疑問を感じ始めたとき
熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より頭の中の方が広いでしょう
夏目漱石三四郎」(1908)
覚醒汽車で見知らぬ男と会話するとき
どうも盲目は不自由でいけないね
夏目漱石夢十夜」(1908)
皮肉自分の弱点を指摘されながらも相手を上回る洞察を示したいとき
子を知るは親にしかずなどというのは嘘ですよ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(21 乙女)」(1914)
驚き親の思い込みに気づいたとき
私は私自身さえ信用していないのです。
夏目漱石こころ」(1914)
絶望自己不信に陥るとき
青春を失った者は酔い泣きといっしょに過去の追憶が多くなって取り乱すことになるだろうから
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(27 篝火)」(1914)
哀愁年齢を重ねて人生を振り返るとき
ひとりでに山が一つ押し寄せてきます
ゲーテファウスト」(1808)
驚愕超自然現象を目撃したとき
私の体を、しっかり抱いてもらいたかった。
太宰治葉桜と魔笛」(1939)
切なさ人生で体験できなかったことへの憧れを感じたとき
私らは与に生きているのである。
倉田百三愛と認識との出発」(1921)
連帯人間同士の繋がりの大切さを実感したとき
いや、賊自身でも、ほんとうの顔を忘れてしまっているのかもしれません。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
狂気自分が何者かわからなくなったとき