お前はその風の中に何かしら人間の力では遂に到達し得ない或る楽天的なものを嗅ぎ出しているようであった。
堀辰雄風立ちぬ
背景解説
病気の節子が風の中で見せる笑顔。普通なら絶望するはずの状況なのに、彼女は風の中に「楽天的なもの」を感じ取っている。人間の力では届かないはずの境地に、節子は自然に立っている。その姿を見て、「私」は愛おしさと切なさで胸がいっぱいになる。
死を前にした人が見せる笑顔は、なぜこんなに眩しいのか。
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