ああ、そのときのお前の顔色の、そしてその唇の色までも、なんと蒼ざめていたことったら!
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫。どこを見ても猫ばかりだ。
萩原朔太郎猫町」(1935)
無限なものの知覚は有限なものの知覚よりも先のものとして私のうちにある。
デカルト省察」(1641)
私は長年の間苦悩した結果ようやく自分のつるはしをがっちりと鉱脈に掘り当てたような気がしたのです。
夏目漱石私の個人主義」(1914)
私は生涯にまたとあるまじき重要な地位に立っているのだから。
倉田百三愛と認識との出発」(1921)
それよりもむしろ、自分で鼻を気にしているということを、人に知られるのが嫌だったからである。
芥川龍之介」(1916)
大衆は静かな絶望の生活を送っている
ソロー森の生活」(1854)
どんよりとくもれる空を見ていしに人を殺したくなりにけるかな
石川啄木一握の砂」(1910)
それを受けた大理石のような白い美しい手はどこにも見つかりません。
有島武郎小さき者へ」(1918)
俺たちには、俺たちしか味方がねえんだな。初めて分かった
小林多喜二蟹工船」(1929)
私は黙って俯向うつむいていた。何を言っても駄目だ。何も言うまいと心で誓った。
室生犀星幼年時代」(1919)
毛をもって装飾されるべき顔がつるつるしてまるでやかんのようだ。
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
幸福を語ることがすでに何か不道徳なことであるかのように感じられるほど今の世の中は不幸に満ちているのではあるまいか。
三木清人生論ノート」(1941)
人間は自分が恐ろしい悪党であるという事実を徹底的に感じた者でないと、苦労人とは言えない
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
自分の意志を中尉の意志の奴隷にするのと、あまり変わらないこと
菊池寛」(1920)
こうなれば、もう誰も笑う者はないに違いない。
芥川龍之介」(1916)