もどる
私はこの想像を熱心に続けた。
梶井基次郎「檸檬」
背景解説
物語の最後の一文がこれ。普通なら「我に返った」とか書きそうなのに、梶井は「熱心に続けた」で終わらせる。妄想から覚めない。現実に戻らない。この余韻がすごい。読み終わった後、こっちまで何か企んでるみたいな気分になる。文学のラストシーンとして完璧。
この一文の余韻が、ずっと消えない。
あらすじを見てみる →
本文を読む →
『檸檬』の他のひとふみ
えたいの知れない不吉な塊が 私の心を始終圧えつけていた。
梶井基次郎
あのびいどろの味ほど 幽かな涼しい味があるものか
梶井基次郎
檸檬の冷たさは たとえようもなくよかった。
梶井基次郎
その檸檬の色彩は ガチャガチャした色の階調を ひっそりと紡錘形の中へ 吸収してしまって
梶井基次郎
あの気詰りな丸善も 木っ端微塵だろう
梶井基次郎
← ホームに戻る