村人の永住の地を去らんとする者とかりそめに入りこみたる旅人とまたかの悠々たる霊山とを黄昏は徐に来たりて包容し尽したり。
柳田国男遠野物語
背景解説
昔の日本の山村で、ずっと住んでいる人も、たまたま通りかかった旅人も、そして見えない霊たちも、夕暮れ時になると全部が一つの光に包まれちゃう。つまり、日常と非日常、現実と幻想の境目が溶けて、全部が同じ時間に存在してるみたいな感覚だね。これって、昔の人がどれだけ自然と怖さと神聖さを一体で感じてたかってのが伝わってくる。
その黄昏の中で、旅人は何を見たのか、村人は何に怯えたのか——遠野の夜は、まだ始まったばかりだった。
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