年寄の女に向って年齢のことを気遣うのなども、もう皮肉に気持ちがこずんで来た証拠だね
岡本かの子老妓抄」(1938)
明治の木にはとうてい仁王は埋まっていないものだと悟った
夏目漱石夢十夜」(1908)
坊っちゃん後生だから清が死んだら、坊っちゃんのお寺に埋めてください。
夏目漱石坊っちゃん」(1906)
ハハハ……、二十面相は童話の中の魔法使いです。だれにでもできないことを、実行してみせるのです。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
ただ私に知られていることについてのみ、私は判断を下し得る。
デカルト省察」(1641)
何でも人間の行くべき所は江戸に限る。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
この宮とだけは最も親密な交際ができたのだが、恋愛問題については話されたことがなかった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(24 胡蝶)」(1914)
お前がおれを殺したのは今からちょうど百年前だね
夏目漱石夢十夜」(1908)
人もし事をなし、もしくは思を運らす時に当って、おのれが胸裏の消息に注意して見よ。
幸田露伴努力論」(1912)
呪われた意地につきまとわれているゼラール中尉を憫まずにはいられなかった。
菊池寛」(1920)