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小さき者よ。不幸なそして同時に幸福な汝等の父と母との祝福を胸にしめて人の世の旅に登れ。
有島武郎「小さき者へ」(1918)
祝福
旅立ちを見送るとき
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私は有る、私は存在する、という命題は、私がこれを言表するたびごとに、あるいはこれを精神によって把握するたびごとに、必然的に真である、として立てられねばならぬ。
デカルト「省察」(1641)
確実性の発見
自分の存在に確信が持てないとき
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怒るとは何だ。赤ん坊が夜泣きするので あなたのセロを聞かせるんです。
宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」(1934)
驚き
自分の才能に気づいていないとき
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役人どもは皆いちの顔を見た。そしてそこに現われている、人の力では動かすことの出来ぬ「諦めの色」を見た。
森鷗外「最後の一句」(1915)
畏怖、緊張
相手の覚悟の深さに圧倒されるとき
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お前たちの母上は実にお前たちの母上であるに値した人であった。
有島武郎「小さき者へ」(1918)
敬愛
大切な人を失ったとき
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思い切って床屋へ行った。そのあくる日は日曜である。
夏目漱石「三四郎」(1908)
決意、覚悟
失恋から立ち直ろうと決めた時に
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あれは薬を使うのではない、法の力でもない、ただ膚の美しさに因って人間が畜生になるのだ。
泉鏡花「高野聖」(1900)
戦慄
欲望の恐ろしさに気づいたとき
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一つの物体の幾何学的の容量は、これが見出される基準系の運動状態に必ずしも無関係ではありません。
アインシュタイン「相対性理論」(1916)
空間の相対性
世界の見え方が立場で変わることに気づいたとき
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歯齦(はぐき)の血で描いたお雛様(ひなさま)の掛軸――(女子大学卒業生作)
夢野久作「ドグラ・マグラ」(1935)
戦慄、狂気、悲しみ
精神病院の現実に直面したとき、人間の極限の表現を目撃したとき
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椅子の中の恋(!)それがまあ、どんなに不可思議な、陶酔的な魅力を持つか、実際に椅子の中へ這入って見た人でなくては、分るものではありません。
江戸川乱歩「人間椅子」(1925)
陶酔, 孤独, 危機感
社会から隔絶された異常な世界に引き込まれていく自分に気付きながらも、抜け出せないとき
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神におびえるエピキュリアン
太宰治「ヴィヨンの妻」(1947)
切なさ, 孤独
自分の矛盾や葛藤を理解されたいとき
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アプリオリにはまるでこう云われません。もし二つの出来事が基準系 K に関して同時刻であるなら、同じ出来事は基準系 K' に関してもまた同時刻的であると。つまり時間は一の絶対な、すなわち基準系の運動状態に無関係な意味をもっているとは云われません。
アインシュタイン「相対性理論」(1916)
常識の崩壊
「当たり前」を疑いたいとき
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女の肌は月の光のように白く、水は黒曜石のようであった。
泉鏡花「高野聖」(1900)
陶酔
美しすぎるものに理性を失いそうになったとき
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法善寺横丁の水掛不動の前を 二人は並んで歩いた。 何度この道を通ったことか。 足が覚えている道であった。
織田作之助「夫婦善哉」(1940)
郷愁
いつもの場所に安らぎを感じるとき
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当軒は注文の多い料理店ですから どうかそこはご承知ください
宮沢賢治「注文の多い料理店」(1924)
恐怖
何かがおかしいと薄々気づいたとき
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この世の中はけっして悪魔が支配する世の中にあらずして、神が支配する世の中であることを信ずることである
内村鑑三「後世への最大遺物」(1897)
希望
世の中が悪い方向に進んでいると感じたとき
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かっこうかっこうかっこうかっこうかっこう
宮沢賢治「セロ弾きのゴーシュ」(1934)
好奇心
何度も同じことを繰り返しているとき
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辺鄙で不便なのをも心にかけず、俸給も独り身の事であるから沢山は要らないから、赴任したようでした。
小泉節子「思い出の記」(1908)
決意, 希望
自分の信念のために不便さを受け入れようとするとき
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私は淋しい人間です
夏目漱石「こころ」(1914)
孤独、切実さ
なぜ何度も来るのかと問われ、自分の心の空白と向き合うとき
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私はこんな風(ふう)にして生きて来たのです。始めてあなたに鎌倉(かまくら)で会った時も、あなたといっしょに郊外を散歩した時も、私の気分に大した変りはなかったのです。私の後ろにはいつでも黒い影が括(く)ッ付(つ)いていました。
夏目漱石「こころ」(1914)
孤独, 絶望
自分の人生が変わらない苦しみを感じたとき、誰かとの関係が表面的に見えるとき
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