どうしてあの人に生まれて、この人に生まれてこなかったのか。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(19 薄雲)」(1914)
切なさ恋する人との身分の違いを痛感するとき
こんな処にいるけれど、世帯持は上手なのよ。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
自負自分の能力をアピールしたいとき
一円九十銭の日当の中から、日に、五十銭の米を二升食われて、九十銭で着たり、住んだり、べらぼうめ!
葉山嘉樹セメント樽の中の手紙」(1926)
怒り家計に追い詰められたとき
青春というものは、ずいぶん大事なものなのよ。
太宰治葉桜と魔笛」(1939)
諦念昔の純粋さを失った自分に気づいたとき
「いき」は「浮かみもやらぬ、流れのうき身」という「苦界」にその起原をもっている。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
哀愁人生の辛さを味わい尽くしたとき
私は夢を見ているような気がした。
萩原朔太郎猫町」(1935)
困惑現実と夢の境界線がわからなくなったとき
男一匹なる句は一種爽快なる感想を人に与える。
新渡戸稲造自警録」(1916)
決意男らしさとは何かを考えるとき
いくそ度君が沈黙に負けぬらん物な云ひそと云はぬ頼みに
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(06 末摘花)」(1914)
恋慕相手の反応がないことにもどかしさを感じるとき
哲学は常識の単なる延長でもなければ、科学の単なる拡張でもない。
三木清哲学入門」(1940)
誇り哲学の独自性について疑問を持ったとき
しからばどこから私の誤謬は生じるのであろうか。
デカルト省察」(1641)
反省自分の判断ミスを振り返るとき
読者諸君、事件は実に面白くなって来た。
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)
興奮謎が深まっているとき
絶好のチャンスですぜ。猟奇的ですぜ。檀那。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
好奇心禁断の世界に誘われているとき
鹿の黄色な横っ腹なんぞに、二三発お見舞いしたら、ずいぶん痛快だろうねえ。
宮沢賢治注文の多い料理店」(1924)
狂気自分の残酷さに無自覚でいるとき
私だって昔は浅草の父の屋台で、客あしらいは決して下手ではなかったのだから。
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
決意過去の経験を頼りに新たな挑戦に臨むとき
あやふやな後宮の地位を与えられているようなことは、女として幸福なことではないのだ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(31 真木柱)」(1914)
覚悟人生の選択に迷うとき
この痛みも、もう大きいので、参ったら、多分私は死ぬでしょう。
小泉節子思い出の記」(1908)
覚悟自分の死を予感したとき
風に吹かれてどこへでも行ってしまおうというのは少し軽々しい。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(28 野分)」(1914)
切なさ現実逃避したいとき
誰でも絶えず努力しているものは、われ等が救うことが出来る。
ゲーテファウスト」(1808)
救済努力し続けることの意味を考えるとき
でも、あなたは、あなたは、私を知りますまい!
泉鏡花外科室」(1895)
切なさ一方通行の恋に苦しむとき
もし、僕が、本当に狐になっちゃったらどうする?
新美南吉」(1943)
不安自分の存在について深く悩んだとき