もうあとへは退けない気になっていて、再び情火を胸に燃やしながら心をこめた手紙を続いて送っていた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(20 朝顔)」(1914)
そんなことをするくらいなら、私はもう死んだ方がましです。
宮沢賢治よだかの星」(1934)
なぜこうまで立派なことばかりのできる女だろうと源氏は思った。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(19 薄雲)」(1914)
「さ、これでいいか」と、男のような口調で言いました。
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
呪われた意地につきまとわれているゼラール中尉を憫まずにはいられなかった。
菊池寛」(1920)
我はわが咎を知る。わが罪は常にわが前にあり
夏目漱石三四郎」(1908)
失敗をこわがる人は科学者にはなれない。
寺田寅彦科学者とあたま」(1933)
草花の一枝を枕元に置いて、それを正直に写生していると、造化の秘密が段々分って来るような気がする。
正岡子規病床六尺」(1902)
私はこんなにまで人から冷淡にされたことはこれまでないのだから、今晩はじめて人生は悲しいものだと教えられた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(03 空蝉)」(1914)
なぜならばそのすべては自明のことのように聞こえるからです。
アインシュタイン相対性理論」(1916)
私はこの全世界のうちで一番不幸者で、一番ひどい苦しみを負っているもののように感じた。
室生犀星幼年時代」(1919)
はなやかな御生活をなさったことも皆過去のことになって。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(28 野分)」(1914)
短い人生もああした人といっしょにいれば長生きができるだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(28 野分)」(1914)
清い者は清く、濁れる者は濁ったままで暮して行くより他はない。
太宰治畜犬談」(1939)
真に自己に内在的なものは超越的なものによって媒介されたものでなければならない。
三木清哲学入門」(1940)
人間はね、相手が狐だと分かると、手袋を売ってくれないんだよ
新美南吉でんでんむしのかなしみ」(1935)
松江の川についてはまた、この稿を次ぐ機会を待って語ろうと思う。
芥川龍之介魔術」(1920)