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「めおとで食べたら 御利益がありまっせ」 と言われて、二人は善哉を頼んだ。 甘い善哉が、 二人の口に沁みた。
織田作之助「夫婦善哉」(1940)
幸福
小さな幸せを噛みしめるとき
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それは、ただ、触覚と、聴覚と、そして僅の嗅覚のみの恋でございます。暗闇の世界の恋でございます。決してこの世のものではありません。これこそ、悪魔の国の愛慾なのではございますまいか。
江戸川乱歩「人間椅子」(1925)
陶酔, 恐怖, 倒錯
椅子の中で人間の肉体に触れることの快楽に目覚めたとき
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どうせぼくらには、骨も分けて呉(く)れやしないんだ。
宮沢賢治「山越え」(1921)
絶望, 諦観, 怒り
自分たちの無力さを痛感したとき
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これはこれ目前の出来事なり。
柳田国男「遠野物語」(1910)
切実さ、現在性への確信
古いものと新しいものの価値を比較しているとき
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我を救ひ玉へ、君。わが恥なき人とならんを。
森鷗外「舞姫」(1890)
切なさ、絶望、哀願
人生の岐路に立たされ、誰かに助けを求めたいとき
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この極楽の蓮池の下は、丁度地獄(じごく)の底に当って居りますから、水晶(すいしよう)のような水を透き徹して、三途(さんず)の河や針の山の景色が、丁度覗(のぞ)き眼鏡(めがね)を見るように、はっきりと見えるのでございます。
芥川龍之介「蜘蛛の糸」(1918)
驚き、不安、深い考察
世界観のすべてが覆されるとき、パラダイムシフトを経験したいとき
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天は富貴を人に与えずして、これをその人の働きに与うるものなり
福沢諭吉「学問のすすめ」(1872)
決意
努力すれば人生が変わると信じたいとき、または努力の価値を確認したいとき
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学問するには、その志を高遠にせざるべからず。飯を炊き、風呂の火を焚くも学問なり。天下の事を論ずるもまた学問なり。されども一家の世帯は易くして、天下の経済は難し。
福沢諭吉「学問のすすめ」(1872)
決意
学問の道を志すとき、自分の人生の目標について考えるとき
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ナオミは私が事実発狂したかと思ったようでした。彼女の顔はその時一層、どす黒いまでに真っ青になり、瞳を据えて私を見ている眼の中には、殆(ほとん)ど恐怖に近いものがありました。
谷崎潤一郎「痴人の愛」(1924)
狂気、支配への絶望
愛する者によって完全に支配されてしまった自分を認識するとき
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冬になって見ると、どれがほんとうの常磐樹だかわかる。ふだんは、どの木も一様に青い色をしているが。
下村湖人「論語物語」(1938)
覚悟
困難な状況で人の本性が見えたとき
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いくら功徳になっても訓戒になっても、きたない者はやっぱりきたないものだから
夏目漱石「吾輩は猫である」(1905)
諦観, 虚無感, 自嘲
努力しても変わらない現実に直面したとき
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さあ、こっちへこいよ。もう古いことは捨て去るのだ。そして、少しはおれのことも心配してくれよ
フランツ・カフカ「変身」(0)
希望
すべてが終わり、家族が再び一つになったとき
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『小泉八雲、日本人よりも本当の日本を愛するです』
小泉節子「思い出の記」(1908)
誇り、帰属意識、切実さ
自分の存在や価値を問い直したいとき、アイデンティティについて考えるとき
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おれは逃げも隠(かく)れもせん。今夜五時までは浜の港屋に居る。用があるなら巡査(じゅんさ)なりなんなり、よこせ
夏目漱石「坊っちゃん」(1906)
決意
不正に立ち向かい、潔く決別を宣言したいとき
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かかる話を聞きかかる処を見てきてのちこれを人に語りたがらざる者果してありや。
柳田国男「遠野物語」(1910)
問い、違和感、共感への呼びかけ
創作や表現の価値を疑われたとき
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一つの物体の幾何学的の容量は、これが見出される基準系の運動状態に必ずしも無関係ではありません。
アインシュタイン「相対性理論」(1916)
空間の相対性
世界の見え方が立場で変わることに気づいたとき
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野暮は垣根の外がまへ、三千楼の色競べ、意気地くらべや張競べ
九鬼周造「「いき」の構造」(1930)
粋
かっこよさの本質を知りたいとき
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西洋料理店というのは、西洋料理を、来た人にたべさせるのではなくて、来た人を西洋料理にして、食べてやる家(うち)とこういうことなんだ。
宮沢賢治「山越え」(1921)
恐怖
世界の真実に気づいてしまったとき
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おれは食欲があるが、あんなものはいやだ。あの人たちはものを食べて栄養を取っているのに、おれは死ぬのだ!
フランツ・カフカ「変身」(0)
孤独, 絶望, 悲しみ
自分の存在意義を失い、世界から取り残されたと感じたとき
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もう、こんな事が三日も続けば、キット死んでしまう人もいます。――ちょっとでも金のある家ならば、まだ学校に行けて、無邪気に遊んでいれる年頃の私達は、こんなに遠く……
小林多喜二「蟹工船」(1929)
切なさ, 悲しみ, 決意
不公正さに怒りを感じ、声を上げたいとき
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