どうせ死ぬのだと思うと、そこに世間もなければ主従もなかった。
菊池寛恩讐の彼方に」(1919)
俺たちに父親があるものか、あればあんな苦労はしていない。
菊池寛藤十郎の恋」(1919)
このことから、神が欺く者であり得ないことは十分に明らかである。
デカルト省察」(1641)
暗闇の世界の恋でございます。決してこの世のものではありません。
江戸川乱歩人間椅子」(1925)
本当に私は、どれが本当の自分だか分からない。
太宰治女生徒」(1939)
僕の視野のうちに妙なものを見つけ出した。妙なものを?――というのは絶えずまはっている半透明の歯車だった。
芥川龍之介歯車」(1927)
あなたが生んだという賢一郎は二十年も前に築港で死んでいる。
菊池寛父帰る」(1917)
そしたら、母ちゃんは、びっこを引いてゆっくり行きましょう
新美南吉」(1943)
私はどんな罪を前生で犯してこうした悲しい目に遭うのだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(13 明石)」(1914)
京は広い所ですから、よいこともきっとあって、安心がさせていただけると思います。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(22 玉鬘)」(1914)
無限なものの知覚は有限なものの知覚よりも先のものとして私のうちにある。
デカルト省察」(1641)
いったい誰が微生高を正直者などと言い出したのだ。
下村湖人現代訳論語」(1949)