助けられたが不思議なくらい、嬢様別してのお情けだわ
泉鏡花高野聖」(1900)
僕ハ結婚後始メテ、自分ノ妻ノ全裸体ヲ、ソノ全身像ノ姿ニオイテ見タノデアル。
谷崎潤一郎」(1956)
何のことはない、四畳半の座敷が書物で埋まっているのだ。
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)
真っ白い手の平に紫色の葡萄の粒が重なって乗っていたその美しさを僕は今でもはっきりと思い出すことができます。
有島武郎小さき者へ」(1918)
心にもない歎息をしながら、着がえをして、なお小さい火入れを袖の中へ入れて香をしめていた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(31 真木柱)」(1914)
私は議論をして、勝ったためしがない。
太宰治魚服記」(1933)
河童の国は当時の僕には故郷のように感ぜられましたから。
芥川龍之介河童」(0)
これならば完全だ、欠点がないという女は少ないものだと私は今やっと気がつきました。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(02 帚木)」(1914)
娘は、赤いろうそくを、自分の悲しい思い出の記念に、二、三本残していったのです。
小川未明赤い蝋燭と人魚」(1921)
晩に新しい下駄をおろすと狐がつくというよ
新美南吉」(1943)
ああ、なんという骨の折れる職業をおれは選んでしまったんだろう。
フランツ・カフカ変身」(0)