時はわたしが釣りに行く小流れにすぎない
ソロー森の生活」(1854)
おれたちは、これで、うまく行ってる方じゃないかなあ。
岸田国士紙風船」(1925)
私は、人間が嫌いです。いいえ、こわいのです。
太宰治待つ」(1942)
こんな処にいるけれど、世帯持は上手なのよ。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
あなたが生んだという賢一郎は二十年も前に築港で死んでいる。
菊池寛父帰る」(1917)
私はだれよりもあなたが好きなのだから、あなたのことばかりがこんな時にも思われる。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(14 澪標)」(1914)
俺はお前を本当の美しい女にするために、刺青の中へ俺の魂を打ち込んだのだ。
谷崎潤一郎刺青」(1910)
こうして私が数時間前から座っているのに、どうもまだこの部屋は空虚のようだ。
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
西洋でもない、日本でもない、珍らしいところでした。
小泉節子思い出の記」(1908)
あんなことをなぜしてしまったんだろう。取り返しのつかないことになってしまった。
有島武郎一房の葡萄」(1920)
その家を畑ごとお前にやるから、早速行って住むが良い。今頃は丁度家の周りに、桃の花が一面に咲いているだろう。
芥川龍之介杜子春」(1920)
老いぼれて飛ばず鳴かない遠い方の森のふくろうが笑うだろうか
柳田国男遠野物語」(1910)
女というものはうるさがらずに人からだまされるために生まれたものなんですね。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(25 蛍)」(1914)