あなたのことなどといっしょにするのは間違いですよ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(24 胡蝶)」(1914)
狼狽図星を突かれて慌てるとき
物の錆びたことによって人間の古くなったことも思われる。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(20 朝顔)」(1914)
無常時の流れと自分の老いを実感するとき
入れものが無い両手で受ける
尾崎放哉尾崎放哉選句集」(1926)
諦念何もかも失ってしまったとき
お前は何をするのか、先ず日本一の大金持になって思うさま金を使ってみようと思います。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
野心兄に将来を問われた時
美しい人が、美しい眠りについて、その眠りから、覚める暇もなく、この世の息を引き取るとき
夏目漱石草枕」(1906)
切なさ美しいものの終わりを考えるとき
もうあとへは退けない気になっていて、再び情火を胸に燃やしながら心をこめた手紙を続いて送っていた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(20 朝顔)」(1914)
執着恋が叶わない相手への想いが抑えられないとき
神がいるなら、出てきてください!
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
狂気理不尽な出来事に直面し、神に問いただしたいとき
人は、完全なたのもしさに接すると、まず、だらしなくげらげら笑うものらしい。
太宰治富嶽百景」(1939)
畏怖誰かの圧倒的な存在感に触れたとき
狂つた智恵子は口をきかない ただ尾長や千鳥と相図する
高村光太郎智恵子抄」(1941)
悲しみ愛する人の心の病と向き合うとき
底がぬけた柄杓で水を呑まうとした
尾崎放哉尾崎放哉選句集」(1926)
諦念何をやってもうまくいかないとき
変な言い方ですが、この殺人事件は、犯人と被害者と同意の上で行われたのです。
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)
畏怖常識を覆す真実に直面したとき
若い二人の恋が愈いよいよ人目に余るようになったのはこの頃であった。
田山花袋蒲団」(1907)
不安隠し事がばれそうになったとき
どうです、時は正当な審判者ですね
菊池寛」(1920)
皮肉自分の正しさが証明された時
私のお父つあんは旦さんみたいにええ男前や
織田作之助夫婦善哉」(1940)
愛嬌自分を偽って生きなければならないとき
永遠の驚きをもって自然をのぞいている。
森鷗外最後の一句」(1915)
畏怖世界の美しさに圧倒されたとき
本当に人間はいいものかしら。本当に人間はいいものかしら
新美南吉でんでんむしのかなしみ」(1935)
困惑固定観念が揺らいだとき
青春を失った者は酔い泣きといっしょに過去の追憶が多くなって取り乱すことになるだろうから
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(27 篝火)」(1914)
哀愁年齢を重ねて人生を振り返るとき
全気で死ねば、すなわち尸解の仙なのである。
幸田露伴努力論」(1912)
超越人生をかけて取り組むべきことを見つけたとき
石をもて追はるるごとくふるさとを出でしかなしみ消ゆる時なし
石川啄木一握の砂」(1910)
悲しみ故郷を離れなければならなくなったとき
ぷつりと音を立てて切れました。
芥川龍之介蜘蛛の糸」(1918)
恐怖取り返しのつかないことをしてしまったとき