あまりまじめ一方で、最後まで女らしく書かれていないのが悪いと思うのですよ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(25 蛍)」(1914)
批評理想の女性像について考えるとき
この虹が人間の努力の影だ
ゲーテファウスト」(1808)
洞察人生を俯瞰したとき
真上からたたきのめされて、下の漁夫の首が胸の中に、杭(くい)のように入り込んでしまった。
小林多喜二蟹工船」(1929)
驚愕理不尽な現実を客観視したとき
ザネリはもう帰ったよ。お父さんが迎えに来たんだ
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
哀愁友達の本心がわからないとき
私たちの喪服はこの月で脱ぐはずですが、暦で調べますと月末はいい日でありませんから延びることになりますね。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(30 藤袴)」(1914)
慈愛形式的な会話の中に真心を込めたいとき
水と建築とはこの町に住む人々の常に顧慮すべき密接なる関係に立っているのである。
芥川龍之介魔術」(1920)
覚悟環境と調和した生き方を考えるとき
ごん、お前だったのか。いつも栗をくれたのは。
新美南吉ごんぎつね」(1932)
覚悟真実に気づいたときの後悔
犀でもなく虎でもなく、あの荒れ野をさまよっている。
下村湖人論語物語」(1938)
孤独自分の道に迷いを感じたとき
「さ、これでいいか」と、男のような口調で言いました。
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
支配力関係が逆転するとき
この宮とだけは最も親密な交際ができたのだが、恋愛問題については話されたことがなかった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(24 胡蝶)」(1914)
親愛兄弟間の深い絆を感じるとき
私は夢を見ているような気がした。
萩原朔太郎猫町」(1935)
困惑現実と夢の境界線がわからなくなったとき
こいつはどうだ、やっぱり世の中はうまくできているねえ。
宮沢賢治注文の多い料理店」(1924)
皮肉都合の良い解釈で現実を見誤っているとき
そこで考え出したのは、道化でした。
太宰治人間失格」(1948)
諦念人間関係で苦しみ、生き延びる手段を見つけたとき
私は天皇を好きである。大好きである。
太宰治黄金風景」(1939)
慈愛本当に大切なものを見つめ直したとき
今くださってもしかたがないわ
夏目漱石三四郎」(1908)
切なさ気持ちを伝えようとするとき
早く通り過ぎて行ってくれればいい
島崎藤村破戒」(1906)
諦念激動の時代に疲れ果てたとき
信用しないって、特にあなたを信用しないんじゃない。人間全体を信用しないんです。
夏目漱石こころ」(1914)
絶望人間不信の深淵を覗くとき
もう三月の末だった。
フランツ・カフカ変身」(0)
希望新しい季節の始まりを感じるとき
内供は人を見ずに、ただ、鼻を見た。
芥川龍之介」(1916)
孤独自分と同じ悩みを抱える人を必死に探しているとき
媚態の要は、距離を出来得る限り接近せしめつつ、距離の差が極限に達せざることである。
九鬼周造「いき」の構造」(1930)
恋慕恋愛の駆け引きや距離感に悩んでいるとき