私は、人間が嫌いです。いいえ、こわいのです。
太宰治待つ」(1942)
私は仙人になりたいのだから、そういう所へ住み込ませてください。
芥川龍之介仙人」(1922)
僕は生れたくはありません。第一僕のお父さんの遺伝は精神病だけでも大へんです。
芥川龍之介河童」(0)
借金を返しちまったら。あなた、おかみさんにしてくれない。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
こうして私が数時間前から座っているのに、どうもまだこの部屋は空虚のようだ。
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
つまり、あたまが悪いと同時にあたまがよくなくてはならないのである。
寺田寅彦科学者とあたま」(1933)
自分が消えてしまわなければならないのだという彼の考えは、おそらく妹の意見よりももっと決定的なものだった。
フランツ・カフカ変身」(0)
本当に必要なものは実はごくわずかなのだ。
ソロー森の生活」(1854)
美は常に、無限に変わりつつあるといえる。
中井正一美学入門」(1941)
もう先生に抱かれたまま死んでしまいたいような心持ちになってしまいました。
有島武郎一房の葡萄」(1920)
私のために門閥制度は親の敵でございる。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
奥さん、あなたはどうして、この事件に、そんな深い興味をお持ちなんですか
江戸川乱歩黒蜥蜴」(1934)
他の人の行くことを嫌うところへ行け。他の人の嫌がることをなせ
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
私の手は空っぽである。何も私は持っていない。
宮本百合子貧しき人々の群」(1916)
石をもて追はるるごとくふるさとを出でしかなしみ消ゆる時なし
石川啄木一握の砂」(1910)
愚か者と見える。名はわしがつけてやる。姉は病気を垣衣、弟は忘れ草を萱草だ。
森鷗外高瀬舟」(1916)