私は覚醒と夢とが決して確実な標識によって区別され得ないことを知っている。
デカルト省察」(1641)
困惑,懐疑現実と夢の境界に疑問を抱くとき
この手紙があなたの手に落ちる頃には、私はもうこの世にはいないでしょう。とくに死んでいるでしょう。
夏目漱石こころ」(1914)
悲しみ, 孤独, 静寂人生の終わりに直面するとき
「このお手々にちょうどいい手袋下さい。」と云いました。帽子屋さんはおやと思いました。だってそれは人間の手でなくて狐の手だったからです。
新美南吉手袋を買いに」(1943)
ハラハラ、衝撃大切な場面でミスをしてしまったとき
ただ懲役に行かないで生きているばかりである。
夏目漱石坊っちゃん」(1906)
虚無, 悲しみ, 諦念人生の意味を問いたくなったとき
それらの幸福は、それが最も壊れやすいもので出来ているように見えながらも、どんな物の力でも打ちくだけそうになかった。
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
感嘆はかないものの中に強さを見出したとき
古い道徳とどこまでも争い、 太陽のように生きるつもりです
太宰治斜陽」(1947)
希望新しい自分に生まれ変わりたいとき
そのまた向うには夕焼けの空の下に、 ぼんやり薄紫に横たわっている海さえ見えた。
芥川龍之介トロッコ」(1922)
切なさ美しい景色が逆に寂しく感じるとき
善い人間は、よしや暗黒な内の促に動されていても、始終正しい道を忘れてはいないものだ
ゲーテファウスト」(1808)
希望自分の弱さに負けそうなとき
他の人の行くことを嫌うところへ行け。
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
勇気,独立精神多数派に流されず自分の信念を貫こうとするとき
君子は徳を以てすべての人の才能を生かして行くが、それは自分を忘れることが出来るからじゃ。
下村湖人論語物語」(1938)
反省,気づき自分の能力を誇りたくなるとき
何だか大変小さく見えた。
夏目漱石坊っちゃん」(1906)
孤独、郷愁、後悔大切な人との別れが現実になったとき
醒睡両非還両是。
新渡戸稲造自警録」(1916)
悟り,深遠現実と夢の境界について考えるとき
喜助はにっこり笑った。「お奉行様にはそう仰しゃるだろうと思っていました。しかし私はこれまでの暮しに比べると、島へ行くのがどんなに楽かしれません。」
森鷗外高瀬舟」(1916)
衝撃、切なさ底辺の生活を経験して、小さな幸せに気づくとき
美しいものを破壊することによって美術を破壊している。
岡倉天心茶の本」(1906)
憤り,警告文化や自然が失われていくのを目にするとき
嘉十はもうほんたうに夢のやうにそれに見とれてゐたのです。
宮沢賢治やまなし」(1923)
恍惚,陶酔美しい光景に心を奪われたとき
病気だ。病気なんだよ。以前はあれほどでもなかったんだが、だんだん悪くなりやがった
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
無力感、絶望自分や周囲の人間の劣化を認めるしかないとき
射之射ではなく、不射之射でなければならぬ。
中島敦名人伝」(1942)
畏敬、神秘技術の先にある哲学に触れたいとき
如何に英仏その他の国々に金満家が多いとて、他国の地面を買て城を築くような馬鹿気た商人はありますまい
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
困惑,文化衝突西欧人の領土意識の違いに触れたとき
隠すということは、自分で自分を殺すということだ。
島崎藤村破戒」(1906)
絶望,苦悩自分の出自を隠し続けることに疲れ果てたとき
美しく生きたいと思います。
太宰治女生徒」(1939)
決意自分を変えたいと思ったとき