僕はね、キザのようですけど、死にたくて、仕様が無いんです。生れた時から、死ぬ事ばかり考えていたんだ。
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
絶望, 虚無人生の価値を問い直したいとき、深い苦悩を抱えているとき
でも、それは箱です。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
戦慄予告時刻を過ぎても異状がないと安心したいとき
金を遺すのはよろしい、事業を遺すのもよろしい、しかしながらそれよりもいちばん大事なのは何かというと、勇ましい高尚なる生涯でありましょう
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
覚悟お金や成功だけが価値だと思いそうになったとき
聖賢の道を学び、あらゆる機会に思索体験をつんで、それを自分の血肉とする。何と生き甲斐のある生活だろう。
下村湖人現代訳論語」(1949)
喜び学ぶことの意味がわからなくなったとき
哲学は現実の中から生れる。そしてそこが哲学の元来の出発点であり、哲学は現実から出立するのである。
三木清哲学入門」(1940)
力強さ哲学って何?と思ったとき
真理はあらゆる人によって承認さるべき要求を含んでいる。
三木清哲学入門」(1940)
厳粛正しさについて考えたいとき
下人の心には、 ある勇気が生まれて来た。
芥川龍之介羅生門」(1915)
覚醒何かを決意したとき
神におびえるエピキュリアン
太宰治ヴィヨンの妻」(1947)
切なさ, 孤独自分の矛盾や葛藤を理解されたいとき
多くの人々は一度もほんとうの自分にめぐりあわずに死んでいっているのである。芸術家だけは、それも、ほんとうの、いい加減でない真の芸術家だけが、どんなに貧乏しても、ほんとうの自分にめぐりあって死んでいっているともいえるのである。
中井正一美学入門」(1941)
生の充実自分の生き方に迷いが生じたとき
我母は余を活きたる辞書となさんとし、我官長は余を活きたる法律となさんとやしけん。辞書たらむは猶ほ堪ふべけれど、法律たらんは忍ぶべからず。
森鷗外舞姫」(1890)
反発、自我への目覚め親や上司の期待に縛られ、自分の人生に疑問を持ち始めたとき
朝は、いつでも自信がない。
太宰治女生徒」(1939)
孤独朝、自分に自信が持てないとき
おれはどうしたのだろう?
フランツ・カフカ変身」(0)
困惑、不安、衝撃自分の身体が変わってしまったことに気づいたとき
堪(た)えがたいほど切ないものを胸に盛(い)れて忍んでいた。
夏目漱石夢十夜」(1908)
切なさどうしようもない苦しみに耐えている状況で、その感情の正体を知りたいとき
その他はただ青き山と原野なり。
柳田国男遠野物語」(1910)
孤独, 静寂文明から遠く離れた土地の風景を目にしたとき
戸はがたりとひらき、犬どもは吸い込まれるように飛んで行きました。
宮沢賢治山越え」(1921)
不可抗力、運命への従属感、恐怖何かに支配されている、逃げられない感覚を覚えるとき
私はその時一心に称名を唱えておりましたから。
泉鏡花高野聖」(1900)
安堵信念が自分を守ってくれたとき
人類多しといえども、鬼にもあらず蛇にもあらず、ことさらにわれを害せんとする悪敵はなきものなり。
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
希望, 決意人間関係に不安や警戒心を感じているとき
クラムボンは死んだよ。
宮沢賢治やまなし」(1923)
恐怖、悲しみ無邪気な世界に突然死が侵入してくるとき
まだグレゴールはここにいて、自分の家族を見捨てようなどとは、ほんの少しだって考えてはいないのだ。
フランツ・カフカ変身」(0)
決意, 切なさ家族のために自分を犠牲にする覚悟を決めたとき
冬が来ていた。あの鋭い冬が――
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
喪失避けられない別れを予感したとき