ごんは毎日毎日、栗や松茸(まつたけ)を拾って来ては、兵十の家へ持って来てやりました。
新美南吉ごんぎつね」(1932)
献身、孤独誰にも気づかれない努力を続けているとき
「ごん、お前だったのか。いつも栗をくれたのは。」
新美南吉ごんぎつね」(1932)
悲しみ、後悔、衝撃真実を知ったのが遅すぎたとき
そして己達に何も知れるものでないと、己は見ているのだ。それを思えば、ほとんどこの胸が焦げそうだ。
ゲーテファウスト」(1808)
絶望どれだけ勉強しても答えが見えないとき
縦令(よしや)富貴になり玉ふ日はありとも、われをば見棄て玉はじ。
森鷗外舞姫」(1890)
切なさ, 不安, 愛情愛する者との別れが近づいたとき
疑い、理解し、肯定し、否定し、欲し、欲せぬ、なおまた想像し、感覚するものである。
デカルト省察」(1641)
思考の豊かさ人間の心の複雑さに向き合いたいとき
けれども爺さんは、とうとう上がって来なかった。
夏目漱石夢十夜」(1908)
切なさ, 喪失感, 儚さ何か大切なものを失ってしまったとき、期待と現実のズレに直面したとき
百年はもう来ていたんだな
夏目漱石夢十夜」(1908)
希望, 喜び, 切なさ長く待った先に予期しない幸福を発見したとき
君の眼はそこいらの画家の眼とは まるでちがっていた。 ぎらぎらと燃えていた。
有島武郎生れ出づる悩み」(1918)
衝撃誰かの才能に圧倒されたとき
泣声を出す力さえなくなっているのでございましょう。
芥川龍之介蜘蛛の糸」(1918)
絶望, 虚無感人生で完全に打ちのめされたとき、心が折れたとき
翡翠(ひすい)のような色をした蓮の葉の上に、極楽の蜘蛛が一匹、美しい銀色の糸をかけて居ります。
芥川龍之介蜘蛛の糸」(1918)
切なさ救われたいのに救われない状況に置かれているとき
うつくしき、極みの歌に、悲しさの、極みの想、籠もるとぞ知れ
夏目漱石草枕」(1906)
切なさ、深い理解人生の喜びと悲しみの関係について考えたいとき
それらの幸福は、それが最も壊れやすいもので出来ているように見えながらも、どんな物の力でも打ちくだけそうになかった。
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
感嘆はかないものの中に強さを見出したとき
君は善き人なりと見ゆ。彼の如く酷くはあらじ。又我母の如く。
森鷗外舞姫」(1890)
希望、信頼、儚さ他者を信じたい、でも傷つくことを恐れているとき
背中に小さい小僧がくっついていて、その小僧が自分の過去、現在、未来をことごとく照して、寸分の事実も洩(も)らさない鏡のように光っている。
夏目漱石夢十夜」(1908)
恐怖, 絶望, 無力感逃げられない真実と向き合う必要があると感じたとき
生れ出づる悩みを持つ者は、 その悩みの故に高い。
有島武郎生れ出づる悩み」(1918)
希望自分の苦しみに意味を見出したいとき
心さえ自由にする修業をしたら、落雲館の生徒がいくら騒いでも平気なものではないか
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
希望人生の不平や悩みに直面したとき
蓮華寺では下宿を兼ねた。
島崎藤村破戒」(1906)
静寂新しい場所で生活を始めるとき
良平は毎日それを見る度に、 トロッコへ乗りたくてたまらなかった。
芥川龍之介トロッコ」(1922)
好奇心何かにどうしようもなく惹かれるとき
クラムボンは笑ったよ。
宮沢賢治やまなし」(1923)
不思議、幻想言葉にできない感覚を表現したいとき
何アんだ、俺達と同じ人間ではないか、ということが、然し直ぐ分らさった。
小林多喜二蟹工船」(1929)
発見, 希望, 共感の転換ロシア人に助けられ、はじめての人間的なふれあいを経験したとき