それを受けた大理石のような白い美しい手はどこにも見つかりません。
有島武郎一房の葡萄」(1920)
哀愁失ったものの美しさを思うとき
下人の行方は、誰も知らない。
芥川龍之介羅生門」(1915)
無常全てが終わった後の静寂を感じるとき
人間の多くは金銭においてではないが、うららかな時間と夏の日において富んでいる。
ソロー森の生活」(1854)
豊かさ時間の価値に気づく時
私は策略で勝っても人間としては負けたのだ
夏目漱石こころ」(1914)
後悔勝利の代償に気づいたとき
私はこの苦しみに堪えられないと思う。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(14 澪標)」(1914)
恋慕会えない人への想いが募りすぎたとき
梅も桜も桃も一時に咲いている、美しい岡の上をあちこちと立って歩いて、こんな愉快な事はないと、人に話しあった夢を見た。
正岡子規病床六尺」(1902)
憧憬歩けない体で夢を見たとき
永遠の驚きをもって自然をのぞいている。
森鷗外最後の一句」(1915)
畏怖世界の美しさに圧倒されたとき
私は天皇を好きである。大好きである。
太宰治黄金風景」(1939)
慈愛本当に大切なものを見つめ直したとき
MON VERRE N'EST PAS GRAND, MAIS JE BOIS DANS MON VERRE
森鷗外最後の一句」(1915)
決意自分らしさを貫く勇気が必要なとき
私は黙って俯向うつむいていた。何を言っても駄目だ。何も言うまいと心で誓った。
室生犀星幼年時代」(1919)
諦念理不尽な扱いに耐えるとき
ほいと!ほいと!ほいとおーっ!
宮本百合子貧しき人々の群」(1916)
屈辱差別的な言葉を浴びせられたとき
彼女は真昼の寂しさ以外、何も意識していない。
岡本かの子老妓抄」(1938)
孤独一人で過ごしているとき
あなたは死という事実をまだ真面目に考えたことがありませんね。
夏目漱石こころ」(1914)
厳粛人生の重大さを突きつけられるとき
私たちの喪服はこの月で脱ぐはずですが、暦で調べますと月末はいい日でありませんから延びることになりますね。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(30 藤袴)」(1914)
慈愛形式的な会話の中に真心を込めたいとき
底がぬけた柄杓で水を呑まうとした
尾崎放哉尾崎放哉選句集」(1926)
諦念何をやってもうまくいかないとき
こんな所に誰が居るものか、一度出たらば鉄砲玉で、再び帰ってこはしないぞ。
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
決別故郷を離れる時
主人はあばた面である。
夏目漱石吾輩は猫である」(1905)
衝撃人の第一印象を見るとき
多くの人々は一度も本当の自分に巡り合わずに死んでいっているのである。
中井正一美学入門」(1941)
哀愁人生の意味を問い直すとき
もし、僕が、本当に狐になっちゃったらどうする?
新美南吉」(1943)
不安自分の存在について深く悩んだとき
俺は二つの魂を胸に住まわせている。
ゲーテファウスト」(1808)
葛藤自分の心が分からなくなったとき