❝
私はちょうど霧の中に閉じ込められた孤独の人間のように立ち竦んでしまったのです。
夏目漱石「私の個人主義」(1914)
❝
俺たちには、俺たちしか味方がねえんだな。初めて分かった
小林多喜二「蟹工船」(1929)
❝
社会の虫なりというような次第で、それはそれは卑劣とも何とも実に言いようのない悪い事をして少しも恥じない
福沢諭吉「福翁自伝」(1899)
❝
誰でも絶えず努力しているものは、われ等が救うことが出来る。
ゲーテ「ファウスト」(1808)
❝
もう先生に抱かれたまま死んでしまいたいような気持ちになってしまいました。
有島武郎「小さき者へ」(1918)
❝
俺に父親てておやがあるとしたら、それは俺の敵かたきじゃ。
菊池寛「父帰る」(1917)
❝
親から子と次第に人間の価値は落ちていきまして、子は親ほどだれからも尊敬されず、愛されもしないのだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)「源氏物語(29 行幸)」(1914)
❝
「またおっかさんところへ行ったのか。」とたずねるごとに、私はそしらぬ振りをして、「いえ。表で遊んでいました。」
室生犀星「幼年時代」(1919)
❝
今に自分も、あの煙突から煙になって出るのだ。
小泉節子「思い出の記」(1908)
❝
彼女は大胆不敵なエキジビショニストであったのだ。
江戸川乱歩「黒蜥蜴」(1934)
❝
人間の住居というよりも、むしろ何かの巣といった方が、よほど適当している。
宮本百合子「貧しき人々の群」(1916)
❝
あなたは死という事実をまだ真面目に考えたことがありませんね。
夏目漱石「こころ」(1914)
❝
犀でもなく虎でもなく、あの荒れ野をさまよっている。
下村湖人「論語物語」(1938)
❝
貧にしてへつらわず富んで驕らないというのが、その極致で。
下村湖人「論語物語」(1938)