つれなさを昔に懲りぬ心こそ人のつらさに添へてつらけれ
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(20 朝顔)」(1914)
切なさ過去の恋の痛みを繰り返してしまうとき
時はわたしが釣りに行く小流れにすぎない
ソロー森の生活」(1854)
悟り時間に追われているとき
私は決して寂しく感ぜず、また孤独感で少しでも圧迫されたことはなかった
ソロー森の生活」(1854)
安心一人でいることが不安なとき
ごんは一人ぼっちの小狐で、しだがいっぱい茂った森の中に穴を掘って住んでいました。
新美南吉ごんぎつね」(1932)
孤独人との繋がりを求めているとき
人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。
坂口安吾堕落論」(1947)
覚悟完璧でいることに疲れ果てたとき
これは、こっちの方が人気があるわい。
横光利一」(1923)
皮肉みんなが迷っているとき
生きているということ。ああ、それは、何というやりきれない息も絶え絶えの大事業だろうか。
太宰治斜陽」(1947)
疲労生きることに疲れたとき
真上からたたきのめされて、下の漁夫の首が胸の中に、杭(くい)のように入り込んでしまった。
小林多喜二蟹工船」(1929)
驚愕理不尽な現実を客観視したとき
袖濡るる露のゆかりと思ふにもなほうとまれぬやまと撫子。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(07 紅葉賀)」(1914)
切なさ禁じられた恋に苦しむとき
しかし東京ないし大阪のようになるということは、必ずしもこれらの都市が踏んだと同一な発達の道筋によるということではない。
芥川龍之介魔術」(1920)
希望地方都市の発展可能性について考えるとき
椅子の中の恋(!)それがまあ、どんなに不可思議な、陶酔的な魅力を持つか。
江戸川乱歩人間椅子」(1925)
狂気常識を超えた体験に酔いしれるとき
自然はやはり、その恋人にのみ真心を打ち明けるものである。
寺田寅彦科学者とあたま」(1933)
恋慕何かに夢中になっているとき
ザネリはもう帰ったよ。お父さんが迎えに来たんだ
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
哀愁友達の本心がわからないとき
天は私の希望を奪った。
下村湖人現代訳論語」(1949)
悲しみ大切な人を失ったとき
内供はなまじっか鼻が短くなったのが、かえって恨めしくなった。
芥川龍之介」(1916)
後悔望んでいた変化を手に入れたのに幸せになれないとき
あの口笛も、ひょっとしたら、父の仕業ではなかったろうか
太宰治葉桜と魔笛」(1939)
疑念過去の奇跡的な出来事の真実を疑い始めたとき
一度でも我に頭を下げさせし人みな死ねといのりてしこと
石川啄木一握の砂」(1910)
怒りプライドを傷つけられ、屈辱を味わったとき
そんなことをしてはたいへんよ。世間体もあります。私が生きている間は邸を人手に渡すなどということはできるものではない。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(15 蓬生)」(1914)
覚悟プライドと信念を貫きたいとき
年寄の女に向って年齢のことを気遣うのなども、もう皮肉に気持ちがこずんで来た証拠だね
岡本かの子老妓抄」(1938)
皮肉年上の人との関係に悩むとき
花の香は散りにし袖にとまらねどうつらん袖に浅くしまめや
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(32 梅が枝)」(1914)
切なさ美しいものの儚さを感じるとき