今に自分も、あの煙突から煙になって出るのだ。
小泉節子思い出の記」(1908)
ああ、このような経験を、私はこれまで、何百回、何千回、くりかえしたことか。
太宰治」(1947)
非人情でなくっちゃ、こうは動けませんよ
夏目漱石草枕」(1906)
この世でこんなに人を喜ばせることのできる源氏は前世ですばらしい善業があったのであろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(07 紅葉賀)」(1914)
男は化粧した女のような白い顔をしているものではないのに、若い玉鬘の心はそれを軽蔑した。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(29 行幸)」(1914)
見渡せば花ももみじもなかりけり浦のとまやの秋の夕暮れ
岡倉天心茶の本」(1906)
私には思想なんてものはありませんよ。好き、嫌いだけですよ。
太宰治黄金風景」(1939)
おれは食欲があるが、あんなものはいやだ。
フランツ・カフカ変身」(0)
どうぞ私は死んでからただに天国に行くばかりでなく、私はここに一つの何かを遺して行きたい
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
これ、壮二君のおもちゃにあげてください。ぼくは人殺しなんてしませんよ。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
私は生まれて五十年、人の金を一銭でも借りたことはない
福沢諭吉福翁自伝」(1899)
ところが満州の戦場で大規模な殺戮を始めてからは、文明国と呼ぶようになった。
岡倉天心茶の本」(1906)
男一匹なる句は一種爽快なる感想を人に与える。
新渡戸稲造自警録」(1916)