六条院の春の御殿の庭は平生にもまして多くの花が咲き、小鳥が来て、春はここにばかり好意を見せていると思われた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(24 胡蝶)」(1914)
神の存在、及び人間の霊魂と肉体との区別を論証する、……
デカルト省察」(1641)
うつせみのわがうすごろも風流男に馴れてぬるやとあぢきなきころ(晶子)眠れない源氏は、……
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(03 空蝉)」(1914)
親から受け継いだ無鉄砲な性格で、子供の頃から損ばかりしている。
夏目漱石坊っちゃん」(1906)
あじきなき松の風かな泣けばなき小琴をとればおなじ音を弾く
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(18 松風)」(1914)
年月がどんなにたっても、源氏は死んだ夕顔のことを少しも忘れずにいた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(22 玉鬘)」(1914)
桜の花が咲くと人々は酒をぶら下げたり団子を食べて花の下を歩いて絶景だの春爛漫だのと浮かれて陽気になりますが、……
坂口安吾桜の森の満開の下」(1947)
以下に記すのは、あの聊斎志異(りょうさいしい)の中の一編である。
太宰治畜犬談」(1939)
私と親しいある老科学者が、ある日私に次のようなことを話して聞かせた。
寺田寅彦科学者とあたま」(1933)
地面の底の病気の顔地面の底に顔があらわれ、さみしい病人の顔があらわれ。
萩原朔太郎月に吠える」(1917)
富士の頂角(ちょうかく)について、広重(ひろしげ)の富士は八十五度、文晁(ぶんてう)の富士も八十四度くらい。
太宰治富嶽百景」(1939)
半年のうちに世相は変わった。
坂口安吾堕落論」(1947)
お手紙によりますと、あなたはK君の溺死について、……
梶井基次郎Kの昇天」(1926)
兄弟よ、われなんじらに新しき誡を書き贈るにあらず。
倉田百三愛と認識との出発」(1921)
「参謀本部編纂の地図をまた繰り開いて見るでもなかろう、……
泉鏡花高野聖」(1900)
これは、私が小さいときに、村の茂平(しげへい)というおじいさんから聞いた話です。
新美南吉牛をつないだ椿の木」(1943)
小石川の切支丹坂(きりしたんざか)から極楽水(ごくらくすい)に出る道のだらだら坂を下りようとして彼は考えた。
田山花袋蒲団」(1907)
ある曇った冬の日暮れである。
芥川龍之介蜜柑」(1919)