人生は悲しいものだと大臣は思った。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(21 乙女)」(1914)
哀愁予期せぬ現実を知ったとき
私は「大きくなったら……」と深い決心をしていた。「もっと大きくなったら……」
室生犀星幼年時代」(1919)
決意理不尽に耐えながらも未来に希望を託すとき
なぜ女王を宮中へ入れるようなよけいなことを自分は考えついてお心を悩ます結果を作ったのだろう。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(17 絵合)」(1914)
後悔自分の善意が他者を苦しめてしまったとき
死んで行く人は美しい。
太宰治斜陽」(1947)
哀愁別れの時が近づいたとき
この山を旅する方は皆、大風のような音をどこかで聞きます。
泉鏡花高野聖」(1900)
哀愁故郷を想うとき
私は、なんだか、もっと恐ろしく大きいもののために走っているのだ。
太宰治走れメロス」(1940)
畏怖使命感に駆られているとき
春は眠くなる。猫は鼠を捕ることを忘れ、人間は借金のあることを忘れる。
夏目漱石草枕」(1906)
のどか春の陽気に包まれたとき
文明の事を行う者は私人の人民であり、その文明を護る者は政府だ
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
使命感社会を他人任せにしそうになったとき
俺はお前を本当の美しい女にするために、刺青の中へ俺の魂を打ち込んだのだ。
谷崎潤一郎刺青」(1910)
決意自分の全てを捧げて何かを成し遂げたとき
自分で自分がわからない気もする中将だった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(33 藤のうら葉)」(1914)
困惑恋に悩んでいるとき
袖濡るる露のゆかりと思ふにもなほうとまれぬやまと撫子。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(07 紅葉賀)」(1914)
切なさ禁じられた恋に苦しむとき
壮二君は今、拙宅の冷たい地下室に閉じこめられて、暗闇の中でシクシク泣いております。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
恐怖大切な人が危険にさらされているとき
私は生涯にまたとあるまじき重要な地位に立っているのだから。
倉田百三愛と認識との出発」(1921)
覚悟人生の重大な転機に立ったとき
習慣は我々に最も身近なもの、我々の力のうちにある手段である。
三木清人生論ノート」(1941)
希望自分を変えたいと思うとき
天は人に富や身分を与えるのではなく、その人の働きに与えるものである
福沢諭吉学問のすすめ」(1872)
勇気運命を嘆きそうになったとき
鹿の黄色な横っ腹なんぞに、二三発お見舞いしたら、ずいぶん痛快だろうねえ。
宮沢賢治注文の多い料理店」(1924)
狂気自分の残酷さに無自覚でいるとき
そして私は姫君の顔を見ないでいるのだね
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(18 松風)」(1914)
切なさ愛する人との別れを前にしているとき
未来の天才は、まだそれらの実の中に何人いるかも分からないまま眠っている。
芥川龍之介桃太郎」(1924)
畏怖可能性について思いを馳せるとき
こうして私が数時間前から座っているのに、どうもまだこの部屋は空虚のようだ。
堀辰雄風立ちぬ」(1938)
孤独愛する人を失った後の孤独感に襲われるとき
結局のところ人間の享楽の器は、実に狭いものではないか。実に早く涙であふれるではないか。
岡倉天心茶の本」(1906)
哀愁日常の小さな幸せを軽視してしまうとき