大部分の贅沢は、そして多くのいわゆる人生の慰安物は、人類の向上にとって不可欠でないばかりでなく、積極的な妨害物である。
ソロー森の生活」(1854)
反省モノを買っても満たされないとき
僕はもう、あのさそりのように、 ほんとうにみんなの幸のためならば 僕のからだなんか 百ぺん灼いてもかまわない
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
覚悟誰かのために何かしたいとき
たった一人の寝がえりものは、三百人の命を殺すということを知らなければならない。
小林多喜二蟹工船」(1929)
怒り, 決意団結の重要性を痛感したいとき
神に問う。信頼は罪なりや。
太宰治人間失格」(1948)
切なさ人を信じることに疲れたとき
何アんだ、俺達と同じ人間ではないか、ということが、然し直ぐ分らさった。
小林多喜二蟹工船」(1929)
発見, 希望, 共感の転換ロシア人に助けられ、はじめての人間的なふれあいを経験したとき
もう、こんな事が三日も続けば、キット死んでしまう人もいます。――ちょっとでも金のある家ならば、まだ学校に行けて、無邪気に遊んでいれる年頃の私達は、こんなに遠く……
小林多喜二蟹工船」(1929)
切なさ, 悲しみ, 決意不公正さに怒りを感じ、声を上げたいとき
折角ここへまでのぼって来たこの肝腎な自分までも、元の地獄へ逆落しに落ちてしまわなければなりません。
芥川龍之介蜘蛛の糸」(1918)
絶望せっかく掴んだ希望が一瞬にして失われるかもしれないと悟るとき
不良とは、 優しさの事ではないかしら。
太宰治斜陽」(1947)
発見人の本質について考えるとき
背中に小さい小僧がくっついていて、その小僧が自分の過去、現在、未来をことごとく照して、寸分の事実も洩(も)らさない鏡のように光っている。
夏目漱石夢十夜」(1908)
恐怖, 絶望, 無力感逃げられない真実と向き合う必要があると感じたとき
もうあんまりあるきたくないな。
宮沢賢治山越え」(1921)
疲弊, 諦め, 無力感努力が報われず、先へ進むことに疲れたとき
ああ、なんという骨の折れる職業をおれは選んでしまったんだろう
フランツ・カフカ変身」(0)
後悔、疲弊、絶望変身という非現実的な状況の中でも、日常の仕事の辛さについて思いを馳せるとき
金を遺すのはよろしい、事業を遺すのもよろしい、しかしながらそれよりもいちばん大事なのは何かというと、勇ましい高尚なる生涯でありましょう
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
覚悟お金や成功だけが価値だと思いそうになったとき
喧嘩ばかりしていた。 しかし喧嘩のできる相手こそが、 本当の連れ合いなのだと 蝶子は知っていた。
織田作之助夫婦善哉」(1940)
理解大切な人とぶつかってしまうとき
前の時間が、そのまま流れているのは、滞っているのである。切って捨てて脱落して新しく生まれるからこそ生きているのである。
中井正一美学入門」(1941)
時間と生マンネリや停滞感に悩んでいるとき
生きることは、もっとわけの分らぬものだ。
坂口安吾堕落論」(1947)
困惑、諦観、深い思索人生の意味や目的について迷ったとき
この胸を灼く悲しみを、 誰かに訴えたいのだ。
中島敦山月記」(1942)
孤独誰にも分かってもらえないとき
弓というものがどんな物であったか、それも思い出せぬ。
中島敦名人伝」(1942)
衝撃、悟り何かに執着しすぎている自分に気づいたとき
それから、池の岸で、どんなことがおこったかは、しばらく読者諸君のご想像にまかせます。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
好奇心、謎めいた不安何か重大な出来事が起きたことを知りたいとき
では、己が引剥をしようと 恨むまいな。 己もそうしなければ、 饑死をする体なのだ。
芥川龍之介羅生門」(1915)
決意開き直るとき
庄太郎は必死の勇をふるって、豚の鼻頭を七日(なのか)六晩(むばん)叩(たた)いた。けれども、とうとう精根が尽きて、手が蒟蒻(こんにゃく)のように弱って、しまいに豚に舐(な)められてしまった。
夏目漱石夢十夜」(1908)
絶望, 無力感必死に戦い続けても報われないことに気づいたとき