こんな処にいるけれど、世帯持は上手なのよ。
永井荷風濹東綺譚」(1937)
自負自分の能力をアピールしたいとき
あの人は棺に入らないで回転窯の中へ入ってしまいましたわ。
葉山嘉樹セメント樽の中の手紙」(1926)
哀愁大切な人を普通でない形で失ったとき
あああ、これがたまの日曜か。
岸田国士紙風船」(1925)
諦念休日なのに何もすることがなく、時間を持て余しているとき
言葉を世間の読者に寄せる。君たちもたいてい蟹なんですよ。
芥川龍之介猿蟹合戦」(1923)
諦念自分の立場を客観視したいとき
体じゅうには健康がみちあふれている。
国木田独歩武蔵野」(1898)
活力体を動かして爽快感を感じているとき
武蔵野の美といった、美というよりむしろ詩趣といいたい、そのほうが適切と思われる。
国木田独歩武蔵野」(1898)
美意識日常の風景に美しさを感じているとき
夢のような気がした。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(22 玉鬘)」(1914)
驚き運命的な再会に遭遇したとき
一円九十銭の日当の中から、日に、五十銭の米を二升食われて、九十銭で着たり、住んだり、べらぼうめ!
葉山嘉樹セメント樽の中の手紙」(1926)
怒り家計に追い詰められたとき
じゃ、いいことを教えて上げるわ。水道の水を頭からザッと浴びるといいわ
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
冷酷相手の苦悩を嘲笑うとき
私は丁度あの「やどかり」でございました。
江戸川乱歩人間椅子」(1925)
皮肉自分の生き方を客観視するとき
他の人の行くことを嫌うところへ行け。他の人の嫌がることをなせ
内村鑑三後世への最大遺物」(1897)
覚悟困難な道を選ぶ勇気が必要なとき
竜華寺の藤本は生煮えの餅のように真があつて気に成る奴
樋口一葉たけくらべ」(1895)
複雑理解しにくい人に対して
一夜のうちに姉の姿は消えて、そこに一本の柳となっていたのです。
小川未明赤い船」(1922)
哀愁失ったものの大きさを実感するとき
感動と愛情とをこめて家族のことを考えた。
フランツ・カフカ変身」(0)
慈愛人生の最期に大切な人を思うとき
僕はかわいい顔はしていたかも知れないが体も心も弱い子でした。
有島武郎一房の葡萄」(1920)
孤独自分の弱さを受け入れるとき
私は黙って俯向うつむいていた。何を言っても駄目だ。何も言うまいと心で誓った。
室生犀星幼年時代」(1919)
諦念理不尽な扱いに耐えるとき
山がつの垣ほに生ひし撫子のもとの根ざしをたれか尋ねん
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(26 常夏)」(1914)
孤独自分のルーツや居場所を見失ったとき
あたし、日曜がおそろしいの。
岸田国士紙風船」(1925)
恐怖休日が憂鬱で仕方がないとき
私たちの喪服はこの月で脱ぐはずですが、暦で調べますと月末はいい日でありませんから延びることになりますね。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(30 藤袴)」(1914)
慈愛形式的な会話の中に真心を込めたいとき
すべてのことは昔より悪くなっていく末世でも、仮名の字だけは近頃の方がよくなった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(32 梅が枝)」(1914)
希望時代の変化に悲観的になったとき