喜びにも悲しみにも、花はわれらの不断の友である。花とともに飲み、共に食らい、共に歌い、共に踊り、共に戯れる。
岡倉天心茶の本」(1906)
あたたかさ自然の美しさに心を動かされたとき
俺達には、俺達しか、味方が無(ね)えんだな。始めて分った
小林多喜二蟹工船」(1929)
絶望、覚醒、決意権力の裏切りを目の当たりにしたとき
藤であるならば竹に交つても眞直にはなるまいが、蓬であるならば麻に交れば直になる。
幸田露伴努力論」(1912)
諦観,希望自分の可能性について考えるとき
もし神を畏れず、また来世を期待しないならば、利よりも正を好む者は少数であるでありましょう。
デカルト省察」(1641)
皮肉,現実認識道徳の根拠について考えるとき
人間と生れたからには、人間と共に生きて行くよりほかはあるまいではないか。
下村湖人現代訳論語」(1949)
覚悟,連帯世の中から逃避したくなったとき
あのびいどろの味ほど 幽かな涼しい味があるものか
梶井基次郎檸檬」(1925)
郷愁小さなことに癒されたとき
涯しない花の下の涯しい虚空をみたしているものは何だろう。
坂口安吾桜の森の満開の下」(1947)
虚無、畏敬美しさの中に空虚を感じるとき
「論語」は実に孔子を、従って儒教を、また従って東洋を知るための最も貴重な鍵の一つなのである。
下村湖人現代訳論語」(1949)
畏敬,発見東洋文化の根源を探ろうとするとき
糞(ふん)はどこぞに着いておらぬかと眺(なが)めて見たが、それは箱のなかに取り残されていた
夏目漱石草枕」(1906)
諦観, 黒い笑い日常の非情さに直面したとき
神に問う。信頼は罪なりや。
太宰治人間失格」(1948)
切なさ人を信じることに疲れたとき
現にこの世でもこれに類することはじつに多い。
倉田百三愛と認識との出発」(1921)
驚き,神秘感人生の不思議な巡り合わせを感じるとき
内心では勿論弟子の僧が、自分を説伏(ときふ)せて、この法を試みさせるのを待っていたのである。
芥川龍之介」(1916)
切なさ, 決意自分を変えたいのに、誰かの後押しを待っているとき
無は何ら実在的な属性を有し得ないことは、自然的な光によって知られているゆえに。
デカルト省察」(1641)
明晰,確信存在について根本的に考えるとき
弓?と老人は笑う。
中島敦名人伝」(1942)
困惑,覚醒自分の技術が完全に否定されたとき
人はやゝもすれば努力の無效に終ることを訴へて嗟歎するもある。
幸田露伴努力論」(1912)
嘆き,共感努力が報われないと感じるとき
太郎兵衛は笑いながら死んだ。
森鷗外最後の一句」(1915)
衝撃、悲しみ死に直面しても揺るがない人間の強さに触れたとき
感動と愛情とをこめて家族のことを考えた。自分が消えてしまわなければならないのだという彼の考えは、おそらく妹の意見よりももっと決定的なものだった。
フランツ・カフカ変身」(0)
悲しみ、切なさ、諦念自分の死が家族を救う唯一の方法だと気づいたとき
杜子春は又元の大金持になりました。するとどうでしょう。今まで眉をひそめていた、洛陽の都の人達は、急にいそいそと御世辞を云い始めました。
芥川龍之介杜子春」(1920)
皮肉、失望人間の本性を見せつけられて幻滅するとき
下宿より何となく派手で、居心地がいいのだろう。
江戸川乱歩D坂の殺人事件」(1925)
孤独、現実逃避本当の理由は不明だが、何かから逃げたいとき
どこまでもどこまでも 一緒に行こう
宮沢賢治銀河鉄道の夜」(1934)
友情別れが怖いとき