認識は模写的であると同時に構成的であり、模写と構成との統一である。
三木清哲学入門」(1940)
人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。
坂口安吾堕落論」(1947)
全く、どんな事でも起こり得るのだと思って、深く恐れた。
中島敦山月記」(1942)
こんな人であるから長い年月の間忘れることもなく恋しいのであると思っていた。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(09 葵)」(1914)
お前はもう帰れ。俺たちは今日は向こう泊まりだから。
芥川龍之介トロッコ」(1922)
しかし、下人は雨がやんでも、特別どうしようという当てはない。
芥川龍之介羅生門」(1915)
どんな犠牲を払っても、ああここだという掘り当てるところまで行ったらよろしかろうと思うのです。
夏目漱石私の個人主義」(1914)
あたりまえということが大切に思われてもいいがナ
島崎藤村破戒」(1906)
私は、人間が嫌いです。いいえ、こわいのです。
太宰治待つ」(1942)
犀でもなく虎でもなく、あの荒れ野をさまよっている。
下村湖人論語物語」(1938)
私の手は空っぽである。何も私は持っていない。
宮本百合子貧しき人々の群」(1916)
お前はこの世界へ生れて来るかどうか、よく考えた上で返事をしろ。
芥川龍之介河童」(0)
迷える子(ストレイ・シープ)——わかって?
夏目漱石三四郎」(1908)
おれたちは、これで、うまく行ってる方じゃないかなあ。
岸田国士紙風船」(1925)
自分の体もまた一つの大自然であり、山あり川あり、無限の喜びと悲しみを持っている大きな天地ではないだろうか。
中井正一美学入門」(1941)