いくかへり行きかふ秋を過ごしつつ浮き木に乗りてわれ帰るらん
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(18 松風)」(1914)
無常人生の流転を感じているとき
賊ながらも、不公平なたたかいはしたくないと心がけているのかもしれません。
江戸川乱歩怪人二十面相」(1936)
皮肉悪人にも筋が通っているとき
松江の川についてはまた、この稿を次ぐ機会を待って語ろうと思う。
芥川龍之介魔術」(1920)
期待美しいものについてもっと語りたいとき
恋は罪悪ですよ。分かっていますか。
夏目漱石こころ」(1914)
警告人生の危険を察知するとき
求婚者を多数に持つ女の中の模範的な女だと源氏と内大臣は玉鬘を言っていたそうである。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(30 藤袴)」(1914)
無常自分の価値を客観視するとき
泡と見る淡路の島のあはれさへ残るくまなく澄める夜の月
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(13 明石)」(1914)
哀愁美しい景色を見ても心が満たされないとき
生きてる頭を、死んだ講義で封じ込めちゃ、助からない
夏目漱石三四郎」(1908)
焦燥講義がつまらないと愚痴をこぼすとき
私自身は、ナオミに惚れているのですから、どう思われても仕方がありません
谷崎潤一郎痴人の愛」(1924)
開き直り全てを受け入れたとき
およそ人間が滅びるのは、地球の薄皮が破れて空から火が降るのでもなければ
泉鏡花高野聖」(1900)
畏怖世界の終わりを想像するとき
宮様、宮様、お馬の前にひらひらするのはなんじゃいな
島崎藤村破戒」(1906)
希望新しい時代の始まりを実感したとき
暗闇の世界の恋でございます。決してこの世のものではありません。
江戸川乱歩人間椅子」(1925)
恋慕禁断の愛に身を任せるとき
人生はフィクション(小説)である。
三木清人生論ノート」(1941)
諦念人生の不確実性や虚構性を実感するとき
この時でさえ源氏の心は無情な人への恋しさでいっぱいだった。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(03 空蝉)」(1914)
恋慕別の人といても忘れられない人がいるとき
天子様もとうとうお隠れになる。俺も……
夏目漱石こころ」(1914)
予感明治天皇崩御の知らせを聞いたとき
ただ私に知られていることについてのみ、私は判断を下し得る。
デカルト省察」(1641)
挑戦究極的な疑いに直面したとき
傑出した人の行動は目に立ちやすくて気の毒だ。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(10 榊)」(1914)
同情世間の注目を浴びて生きる辛さを感じるとき
青白い番兵は気にかかる。
宮沢賢治やまなし」(1923)
好奇心正体不明のものに出会ったとき
けれどもそうした昔の話を読んだりすることがなければ退屈は紛れないだろうね。
紫式部(与謝野晶子訳)源氏物語(25 蛍)」(1914)
慈愛日常に飽きを感じているとき
楽しいことは、常に容易ならないものを、その背中に担っているはずである。
中井正一美学入門」(1941)
慈愛努力の意味を見失いそうになったとき
呪われた意地につきまとわれているゼラール中尉を憫まずにはいられなかった。
菊池寛」(1920)
哀愁頑固な人を見て複雑な気持ちになる時